Diabetes Mellitus information

糖尿病に関する情報

合併症

血糖値が高い状態が持続すると、血管や神経に障害が起こり、合併症のリスクが高まります。
糖尿病の合併症は、細小血管症と大血管症に分けられます。

  • 細小血管症:網膜症、腎症、神経障害
  • 大血管症:脳梗塞、心筋梗塞、狭心症、末梢動脈疾患

重症になると視力を損ねたり、人工透析が必要になったり、生活の質を大きく低下させてしまうものや、心筋梗塞のように死亡する可能性が非常に高いものもあるため、なるべく合併症が起こらないように血糖値を良好に管理することが重要です。

検査の重要性

血糖値が高いことによる症状は、よほど進行した状態にならないと自覚できません。
ほとんどの場合は症状を自覚することがなく、合併症のリスクが高まっていきます。
そのため、症状による判断に頼らず、早い段階から検査によって血糖値の状態を把握することが、合併症の発症と進行を予防するために重要です。
HbA1cは、直近1~2ヶ月の平均血糖値を反映する指標です。
HbA1c が高くなるほど糖尿病の合併症が発症しやすくなることを示す報告があります。
合併症がなるべく起こらない人生を送るためにはHbA1cを目標値よりも低く保つことが重要です。
GAモニタリングはHbA1cを目標に向けて管理するためのツールとして使用します。

HbA1cの目標

低血糖のリスクが低い人の場合HbA1cの目標は、7.0%未満が適切とされています。
HbA1cを7.0%未満にコントロールした場合、細小血管症の発症が少なくなることが多くの研究で示されています。

大血管症についてもHbA1cが高いほど発症しやすくなることが報告されています。

  • ただし大血管症の予防のためには糖尿病、高血圧症、脂質異常症、慢性腎臓病、喫煙などの心血管リスクを包括的に管理することが重要です。
  • また、食後高血糖の存在も大血管症のリスクとなるため、食後高血糖を起こさない生活習慣を心がける必要もあります。

HbA1cの目標は糖尿病の罹病期間や健康状態、合併症、認知機能などによって医師が個別に判断する必要があります。医師とよく相談しましょう。

  • 高齢で身体機能や認知機能が低下していて、低血糖を起こすリスクの高い患者のHbA1cの目標は緩やかな8.0%未満とすることがあります。
  • 糖尿病歴の長い人がHbA1cを正常範囲近くまで下げようとすると、大血管症の発症リスクを高めることがあるので注意が必要です。

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糖尿病について正しい知識を持ち、糖尿病の発症や重症化の予防に
つなげましょう。

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